2017年6月 by 北の快適工房 こんにちは、北の快適工房代表の木下勝寿です。北海道は暖かさが増し、爽やかな気候になりました。全国的には、6月といえば梅雨ですが、北海道は平均の降水量が最も少なくなる月です。2週間ほど天気のぐずつく“蝦夷梅雨”と呼ばれるものもありますが、平均の最低気温が10℃を超え、私としては、とても過ごしやすく感じています。北の快適工房のアウトドア好きなスタッフ達も、キャンプやラフティングへ出かけているようです。そして私はこの時期になると、必ず1度は足を運ぶ場所があります。それは、皆様もご存じであろう、北海道が誇る世界遺産、「知床」です。2005年の「第29回ユネスコ世界遺産委員会」で世界遺産の中の「自然遺産」として登録された知床。世界でいえばアメリカの「グランドキャニオン国立公園」、オーストラリアの 「グレートバリアリーフ」も、同じく自然遺産として登録されています。この時期の知床は、新緑の自然の彼方に、まだ少し雪が残る「羅臼岳」が見え、まさに北海道の大自然を象徴するかのような光景を見ることができます。私はこの光景がたまらなく大好きです。北海道はそもそも自然が豊かですが、中でもここ知床は、手つかずの自然が広がる地域。その雄大さには大自然のエネルギーが満ち溢れているように感じます。6月は「知床開き」とよばれるお祭りが毎年開催されています。新鮮な海鮮を使った郷土料理や、花火大会、町内を踊りながら練り歩く「千人踊り」というイベントなど、知床の魅力を味わえるイベントです。特にグルメについて、皆様にぜひおすすめしたいのは、知床で水揚げされる「バフンウニ」です。(↑バフンウニの特徴は濃いオレンジ色。口に入れた瞬間に旨味と甘味が広がります!)高級なウニとして有名ですが、ここ知床のバフンウニは特別です。なぜかというと、それはウニの生物としての特性と、知床の大自然が関係しています。ウニは基本的に海藻を主食にしていますが、実は雑食性です。ある実験で、海には存在しないフルーツをウニのいる水槽に入れてみたところ、ペロリと食べてしまったとのこと。つまり生育する場所にある、どんなエサを食べているのかによって、味の質が多いに変化する生き物なのです。では知床のウニは何を食べているかというと…非常に良いダシの取れることから、料亭でも使用されている高級昆布「羅臼(らうす)昆布」です。流氷や知床の山から流れ込む豊富なミネラル、そしてそれに集まるプランクトンが羅臼昆布特有のコクと旨みを生みだします。それ主食にした知床のバフンウニは甘味や味の濃厚さは格別。そのままはもちろん、贅沢にウニ丼にするのも…う~ん、早速食べたくなってしまいました。(笑)特に、産卵期を目前にしたこの6月は味わいが深く、ウニが苦手という方でも虜にしてしまうほどです。このおたよりでも何度か話題にしている、以前、私たちが行っていた北海道の特産品を販売する事業でも、お客様から大絶賛を得た代物です。知床にお越しになる機会があれば、ぜひ味わってみてくださいね。何事も価値を認められるのには理由があります。私たちも、世界に認められるこの北海道に負けない価値を生み出し、お客様にご提供していく所存です。したっけ( 北海道では「それじゃあ」のことを「したっけ」といいます。)、来月もお手紙を書かせていただきますね。北の快適工房代表 木下勝寿