2017年5月 by 北の快適工房 こんにちは、北の快適工房代表の木下勝寿です。5月の北海道は、先月まで残っていた冬の気配がかなり薄れ、暖かく爽やかな気候になりました。街中からも雪がほぼなくなり、北海道にも遅い春が訪れました。また、この時期、北海道は日本で最も遅い桜の見頃を迎えます。工房スタッフ達はこぞって、短い桜の季節を逃さぬよう行楽の予定を立てているようです。私は冬の北海道も大好きですが、春の芽吹きを感じるこの季節はどこか心が弾むような感覚になりますね。このお手紙を読んでくださっている皆様は、今年の桜を堪能されましたか?もしまだ、という場合は北海道にも数々名所がありますので、ご旅行の際など足を運んでみてください。この時期は桜もおすすめですが、今回は私が大変気に入っている「美瑛(びえい)町」についてお話させていただきます。美瑛町は札幌市から約160キロメートル北東に位置しており、名作ドラマ「北の国から」の舞台として有名な富良野(ふらの)市の北隣にあります。(↑赤い星印が美瑛町。白い星印が札幌市です。)何を隠そう、私はこのドラマの大ファンで、美瑛町や富良野市には何度も何度も足を運んでいるほど。皆様がイメージされるであろう、いわゆる“北海道の情景”がそのまま広がっている、季節を問わず美しい土地です。(↑美瑛町の花畑です。何度行っても飽きません。)風景やグルメはもちろんのこと、1日では味わいきれないほどの魅力に溢れる美瑛町。そんな中でも、何度も足を運ぶ私が特に心の底から感動したのは、美瑛町白金(しろがね)にある通称「青い池」です。アメリカの世界的な企業Apple社が、その風景写真をパソコンの壁紙に採用したことで話題となり、今や世界中から多くの観光客が訪れるようになりました。元々は地元の人や私のような美瑛町の大ファンだけが知っているひっそりとしたスポットだったのです。有名になったのは嬉しい半面、ちょっぴり寂しいような…とにかく、引き込まれるような美しさを持つ幻想的な池です。青い池はもともと、十勝岳という付近の活火山が噴火した時に流れ出る泥や、粉塵の混ざった水などを貯めてせき止めるために作った人工的な溜池でした。そこに付近の湧き水や川の水が流れ込んでできた池なのです。なぜ、このような美しい青になるのか。実は、はっきりとはわかっていないそうですが、一説によると流れ込んだ「水」に秘密があるようです。付近の温泉成分が溶け込んだ湧き水と、川の水が混ざることによってコロイドという粒子ができます。そのコロイドが太陽の光をまんべんなく分散して反射するので、人間の目には青い色に見えるのだそうです。いずれにせよ、人の手と北海道の大自然がコラボレーションして生まれた奇跡の1つに間違いありません。冬季期間は、周辺の雪道の安全性の問題から閉鎖されていますが、雪が溶け出す4月中旬~5月頃から解禁となります。私の経験から、この5月から6月の空気の澄んだ早朝が最も見頃です。この時期以降は青みを生み出す成分が雪解け水で薄められるのと、観光のハイシーズンにもなるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。きっと北海道には、世界から注目を集める素晴らしいものがまだまだ眠っているのでしょう。私たち北の快適工房も今よりさらに、誰からも認められる北海道の素晴らしいブランドを目指していきたいと思います。したっけ(北海道では「それじゃあ」のことを「したっけ」といいます。)、来月もお手紙を書かせていただきますね。北の快適工房代表 木下勝寿