こんにちは、北の快適工房代表の木下勝寿(きのしたかつひさ)です。

2月になりましたね。
昨年は雪の降り始めから記録的な豪雪の日がありましたが、
北海道では平均すると1月~2月がもっとも積雪の多い時期です。

また、世界的にも有名な「さっぽろ雪まつり」が例年この2月に開催され、
今年で68回目を迎えます。
毎年この時期になると、
国内だけでなく海外からもたくさんの方が北海道を訪れていますよ。


雪がたくさん降ると、翌日歩くのに苦労したり、雪かきに追われたり…と、
そんな雪の“大変さ”が身に染みている北海道出身の工房スタッフは
「また降ってるよ~雪~。」と、ちょっとだけ曇った表情になります(笑)。

一方、北海道外出身の工房スタッフは、
雪が降ることをイベントのように捉えているようで、とても上機嫌
そんなスタッフ達の様子も毎年おなじみの光景になりました。


雪がたくさん降ると確かに困ることもありますが、
札幌の街中では、
たくさん雪が降った時に見られる“めずらしいもの”があります。
札幌に住んでいる人ですら、
なかなかお目にかかることのできないその代物は、
札幌の中心部を走る札幌市電(路面電車)が深く関係しています。


まずは、この札幌市電について簡単に紹介させてください。

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↑これが札幌市電です。
 2013年には、写真右側の新型車両(通称:ポラリス)がデビューしました。


札幌市民の足である札幌市電の始まりは、1909年にさかのぼります。
元々、建築用の石材を運ぶために馬車用の路線として整備されたもので、
1918年から現在のような交通機関となりました。
キャラクターや地元学生とのコラボレーションによる車両装飾、
車両の貸切運転サービス、雨天、雪天時の傘の貸出など

過去から現在まで特徴的な取り組みを続けています。

札幌市電を通勤に使っている工房スタッフもいます。
私もたまに移動で利用していますが、
地下鉄とは違って札幌中心部の街並みを見ながら移動できる
というのが魅力の1つに感じますね。

さて、話を戻しますが、
そんな札幌市電が関係する“めずらしいもの”とは何か。

その正体は、札幌市電の線路に積もった雪を
除雪するための専用車両、通称「ササラ電車」です。

札幌と函館にだけ存在している、
軌道除雪の専用車両「ササラ電車」。
派手な見た目と豪快な除雪風景に、思わず目を奪われます!

毎年、札幌の冬の便りとして
ニュースにも取り上げられる、このササラ電車。
ご存知の方はいらっしゃるかもしれませんが、
きっと生で見たことがある方は少ないのではないでしょうか。

“ササラ”とは竹でできたブラシを指し、
このササラが勢い良く回転して、レールに入り込んだ雪をかき出します。
私は一度、車を運転している時に横並びになったことがありますが、
大変な迫力でした。
かき出す、というよりも吹き飛ばす!くらいの勢いです。)

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※矢印の部分がササラ(竹製ブラシ)です。

路面電車は当然ながら路面を走るので、
札幌の場合、このササラ電車はなくてはならない存在なのです。


なぜ、なかなか見ることができないのか。
それは、ササラ電車の出動条件が、
「冬季の毎朝4時」と、「雪が大量に降った時」というものだからです。

朝4時だと就寝中の方が多いですし、
天気次第ともなれば、なかなか見られないことにも納得です。
見られたら良いことがある「幸運の電車」と呼ぶ工房スタッフもいました。
この時期、札幌にいらっしゃった際に雪がたくさん降っていたら、
路面電車に注目してみてください。
幸運の電車に出会えるかもしれませんよ。


札幌で暮らす人々の生活基盤となっている路面電車。
私たちも、
皆様の生活に無くてはならない商品を生み出すブランド
あり続けたいと思います。


したっけ(北海道では「それじゃあ」のことを「したっけ」といいます。)、
来月もお手紙を書かせていただきますね。


北の快適工房代表 木下勝寿