北の快適工房代表の木下勝寿(きのしたかつひさ)です。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
 
この時期の北海道は一年間で最も厳しい寒さで、手袋を付けずに素手で外にいると、一分で手がかじかみ、そのかじかんだ手を息であたためようと、外で大きく息を吸うと喉の奥がキュッとくっついてしまいそうになります。
 
そんな寒い時期だからこそ、北海道では「雪まつり(札幌)」「雪あかりの路(小樽)」「犬ぞりレース(稚内)」などの冬のイベントが盛りだくさんです。
そして大勢の観光客が北海道に訪れます。
 
もちろん、私はその様なお祭りが大好きなので、各イベントに行くのですが、それよりも私が最も好きなのは、ただただ雪がしんしんと積もる中、だだっ広い雪原で大の字になって寝そべり、色々なことを考える時間なのです。
 
☆DD170 - コピー

車を適当に走らせて、田舎の方に向かい、好みの雪原を見つけます。

ザクザクと雪原の真ん中まで歩き、大の字に寝転がり目をつぶります。

空から降って来た雪が雪面につく音が聞こえてきそうなほど音は何もありません。

体の重心を少し変えると雪との摩擦で「ギシッ」っという音がやけに響きます。

世の中に自分しかいないのではないかと怖くなってしまうほど、静かな世界です。


私がそこでよく妄想するのは、北海道の先人のことです。 
 
現代のように衣服や履物の機能が発達していない時代に、この厳しい土地をどう開拓し、この極寒の冬をどう過ごしていたのかを想像するだけで、畏敬の念が溢れてくるのです。
 
そして、私たち北の快適工房の原点はこの開拓魂なのだと再認識するのです。

私は、この開拓魂を誇りに商品づくりをしようと北の快適工房を始めました。
 
「なんとかしたいけど良い商品がない。」というお悩みに対して、実感できるモノだけをお客様に提供すること。
机上のデータだけでなく、自分たちが実際に試して良いと思うものしか販売しないこと。
世の中にある商品をマネするのでは、私たちが作る意味がない。困っている人に耳を傾けてその方々に必要な商品を作っていくこと。

 
それが開拓魂を受け継いだ商品づくりであり、そこは絶対にブレてはいけない私たちの軸なのだと、冬の雪原は私を初心に戻してくれます。

そして、ゆっくり目を開けると世界が新しく感じ、むくむくとやる気が出てくるのです。
 
もし、北海道に来る機会がありましたら、ぜひ雪原に寝転ぶ時間を作ってみてください。

白い静かな世界は、本当の自分を見せてくれるはずですよ。



 
したっけ(北海道では、「それじゃあ」のことを「したっけ」と言います。)
来月もお手紙を書かせていただきますね。

北の快適工房代表 木下勝寿